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Yellow Submarine(邦: イエロー・サブマリン)[1968]


監督 ジョージ・ダニング

   ジャック・ストークス

脚本 リー・ミノフ

   アル・ブロダックス

   ジャックス・メンデルソーン

   エリック・シーガル

製作  アル・ブロダックス

出演 ビートルズ(歌とアニメ画像)

   ジョン・クライブ

   ジェフリー・ヒューズ

   ピーター・バトン

   ポール・アンジェラス

   ディック・エメリー

音楽 ジョン・レノン

   ポール・マッカートニー

   ジョージ・ハリスン

   ジョージ・マーティン・オーケストラ

撮影 ジョン・ウィリアム

編集 ブライアン・J・ビショップ

配給 UA

時間 90分

あらすじ

 昔々、海の底にある平和な国ペパー・ランドがあった。ある日ペパー・ランドの人気楽団サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドがコンサートを開いていると、音楽が大嫌いな青鬼(ブルー・ミーニーズ)が現れ、ペパー・ランドへの侵略を始めた。青鬼らの攻撃によって、平和な王国からは愛や音楽が失われてしまう。

 なんとか青鬼らの攻撃を逃れたペパー・ランドの指揮者のフレッドは、司令官に任ぜられ、潜水艦「イエローサブマリン」に乗って外界へ助けを求めることにする。リヴァプールに辿り着いたフレッドはそこでリンゴ・スターに出会う。ペパー・ランドの危機を聞き、リンゴ・スターはビートルズの仲間であるジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニーと共に、ペパー・ランドを救うため、イエロー・サブマリンに乗って海の底へと出発した。

 航海の途中で様々な不思議な出来事に出くわしながらもフレッドと4人はペパー・ランドに辿り着き、音楽とユーモアを武器に青鬼らとの対決に挑み、最後は和解するのであった。

 当時アニメーションといえばディズニーの独占市場であり、子供の見るものという偏見が強かったでしょうから、この作品には世界中が驚いたと思います。奇抜なコラージュやシュールな映像、抜群の中期ビートルズのナンバーの数々。ポップ・アートやグラフィックデザインの先駆けを当時の音楽の最先端かつ最も人気のあった彼らが、無名だった監督の好きなようにやらせたことはとても意義のあることです。ビートルズの曲がただ突っ込まれているのではなく、意味を持たされて映像と共に生きています。  映画に必要なものは映像、音響、そして脚本です。ここではそのうちの2つの面で、つまり音響と映像で当時の最高のものを堪能出来ます。  選曲としてはメンバーが当初この企画に対して「漫画になるのは嫌だ」という意見が多かったので、残念ながら『ラバー・ソウル』、『リヴォルヴァー』、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』、そしてシングル盤の『愛こそはすべて』からの借用で済まされてしまい、そして残りの曲はそれらのセッション時にボツになっていた曲が新曲として用いられるという状態でした。  この作品のサントラ盤も更に酷いものでプロデューサーのジョージ・マーティンが作ったインスト集をレコードのB面全てに配置するという最悪のLP盤でした。  音楽で敵と戦うという発想はフラワームーヴメントが真っ盛りだった60年代後半らしいものであり、今見た場合にはファンタジー物のような現実性の無さを感じます。当時はまだ若者の間では、音楽で世界を変えられると信じられていました。笑うのは簡単ですが素晴らしい時代だったのでしょう。個人的にはこういう感覚で見る作品は大好きです。  難を言えば、この時の声優が本人達ではないことと前述したとおりこの作品のために真剣に作られた曲がまったく無いことです。それでももともと捨てられていた『ヘイ・ブルドッグ』、『オール・トゥゲザー・ナウ』などは高水準の曲たちです。


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