僕の伯父さん
「ぼくの伯父さん」このタイトルから私が連想したのは、「男はつらいよ」のほうでした。もちろんこの映画は「男はつらいよ」ではないのですが、少し似ているところもあるかもしれません。
この映画「ぼくの伯父さん」はフランス映画です。監督はフランスのチャップリンとも呼ばれる「ジャック・タチ」。この監督は肩書き通り有名なコメディ監督で、今回の作品もとてもユーモアに溢れていました。そしてオシャレ!
「ぼくの伯父さん」というタイトルを見て、初めて見る人は「ぼく」が主人公だと思うかもしれません。けれど、この映画の主人公は「伯父さん」の方なのです。そして、このおじさんがとても愛嬌のあるキャラクターをしています。パリの下町でアパートに住む「おじさん」。おじさんは無口なのだけど、一挙手一投足が面白いのです。それも大爆笑するような面白さでなく、クスクスといったような可笑しさを持った面白さです。また、何があっても飄々としているもの魅力の一つです。
そして、そのおじさんが好きな「ぼく」。「ぼく」は両親と高級住宅街に住んでいます。一見幸せそうな、ほぼ全てがオート化された家で「ぼく」は生活に飽き飽きしています。そんな生活の中、「おじさん」と遊ぶ時が一番の楽しみなのです。二人はとても歳が離れているのですが、そんなことは関係なく子供と一緒になって遊ぶ「おじさん」がまた可笑しい。
「おじさん」と「ぼく」、そしてその周りそれぞれが関わりながら面白可笑しくゆっくりオシャレに進んでいく、そんな映画です。